2021年1月に設立されたACAMS日本チャプターは、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの困難を乗り越え、2024年3月に初めての対面イベントを、成功裏に開催することができました。 チャプター会員の皆様に対し、日本チャプターよりこの場をお借りして、深く御礼申し上げます。
本イベントは、セミナーと交流会の2部構成で行われました。 セミナーには、最新の国家リスク評価の編集に携わった、日本の金融情報機関である日本金融情報センター(JAFIC)のワーキンググループメンバーの2名も参加しました。その後に当チャプターが開催した交流会は、参加者がスナックやドリンクを楽しみながら、交流を深める場となりました。
対面セミナーについて
対面セミナーでは、電子決済手段やランサムウェアなど、新技術に伴うリスクについての具体的な解説が行われました。 特に、参加者は、電子決済手段の一環としてステーブルコインに焦点を当てることのリスクについて、規制当局から直接講義を受けるという貴重な機会を得ることができました。 さらにランサムウェアに関する講義では、チャプター会員は、新興の金融犯罪の手口について、日本の警察庁から独自の情報として共有を受けることができました。 特に、悪名高いサイバー犯罪グループであるLockbitに対抗するために、日本の警察庁が海外の捜査機関に対して復元ツールを提供した事例についての議論は、参加者に深い印象を与え、大きな関心を集めました。
対面による交流会について
この対面イベントの以前にも、当チャプターはZoomを通じて一連のオンライン交流イベントを開催していましたが、3月の交流会では参加者はこれまで以上に大いに楽しむことができました。 この交流会は、チャプター会員が直接顔を合わせ、名刺交換をし、業界の仲間とのネットワーク作りを促進することのできる機会となりました。 実際に参加者は、「深い議論」を通じてお互いに知ることのできる機会を、存分に活かしていたように見えました。
今後、ポストコロナの状況を考慮し、ACAMS日本チャプターはオンラインウェビナーに加え、より多くの対面イベントを開催していく予定です。 これらの貴重な機会をお見逃しのないように、是非この機会にACAMS日本チャプターにご参加ください。
写真左から:
鈴木 朋紀 氏, CAMS 三井住友銀行 AML金融犯罪対策部 副部長(ACAMS日本チャプター Membership Director)
松本 隆 氏 株式会社ディー・エヌ・エー システム本部 セキュリティ部 サイバーアナリスト
小関 雅子 氏 警察庁 組織犯罪対策第一課犯罪収益移転防止対策室 課長補佐
大島 知子 氏 三菱UFJ銀行 グローバル金融犯罪対策室(日本)室長(ACAMS日本チャプター Co-Chair)
味田修一郎氏CAMS(あずさ監査法人、ACAMS日本チャプターCo-Chair)より、冒頭のイベント開催の挨拶を行った。セミナーのモデレーターは、大島氏が務めた。
セミナー中の会場の様子
鈴木 代史:ACAMS日本チャプター(CAMS、CGSS、Communication Director)、三菱UFJ信託銀行(コンプライアンス統括部、上級調査役)