金融犯罪の脅威に関するグローバルレポート2024
2024年の組織における主要な脅威を含む、金融犯罪の現状理解のために 金融犯罪を取り巻く環境の変化に伴い、世界的な経済活動に対する脅威も変化を加速しています。我々が金融犯罪対策(AFC)コミュニティとして共に取り組みを進めることが、これまで以上に重要性を増しています。 今年のはじめ、ACAMS は「2024 年のグローバルAFC脅威レポート(ACAMS Global AFC Threats Report」を発行いたしました。 本レポートでは、180を超える国や地域のAFC専門家による考察に基づき、今後1年間に重大な脅威とされる10の項目を予測しています。また、世界中の主要な金融ハブにおける調査や、ウェビナーでの議論、対面でのラウンドテーブルなど包括的に得られたデータを活用したこのレポートは、2024年のAFCコミュニティに重要な情報を提供することを目的としています。 本レポートが、金融システムを悪用した犯罪との継続的な戦いにおける皆様にとっての一助となれば幸いです。 「2024年グローバルAFC脅威レポート(ACAMS Global AFC Threats Report)」の主なポイント サイバー犯罪の脅威とAIに関する世界的な懸念:回答した経営陣は、サイバー犯罪の脅威と人工知能(AI)が世界的に最も重大な外的脅威であると認識しています。これは、テクノロジーの進歩が金融犯罪に与える影響に関して懸念が高まっていることをあらわしています。 内部の課題とリソース配分:人材確保やITシステムの刷新など組織内部の課題は、金融犯罪対策の業務に重大なリスクをもたらします。詐欺、不正、制裁回避、サイバー犯罪などの分野においては多大なリソースの投下が必要であり、特に制裁回避の対応には「重要性の高い」分野となっています。 地域別のリスク認識の差異:報告書では、地理的要因によるリスク認識の差異が強調されています。例えば南北アメリカ大陸とオセアニアは、他の地域に比べ、密輸などの国境を越えた犯罪についてリスクが高いとみなされています。 セクター別の金融犯罪リスクの理解: 暗号資産とブロックチェーン技術は世界的にも変化の著しい分野と考えられており、学習し理解を深めることの重要性が強調されます。一方、モバイルやインターネットを利用した決済に関するリスクは理解が進んでおり、セクターによって認識レベルに差が生じていることを示しています。 新たな課題への対応に関する見解の相違: 専門家間の議論において、見解の相違が顕著にあらわれることもあります。中堅もしくは若手のコンプライアンス・スタッフが、KYC /CDDの重要性を強調する一方、法務・リスク管理のスタッ フが、検知のためのテクノロジーの利用拡大を望むこともあります。このことは、業界内の多様な優先事項に取り組むことの難しさを浮き彫りにしています。 ACAMS グローバルAFC脅威レポートは、特に次の業界にご所属の皆様におすすめいたします 金融機関 フィンテック関連企業 法執行機関 金融監督当局 政府機関 NGO ログインしてレポートの概要および全文をご覧ください